覚えておいて損なし! 釣行後のスピニングリールのメンテナンス方法 海水編

スピニングリールのメンテナンス方法

楽しい釣行!そんな楽しい時間も、普段使っている釣りタックルがあるからこそ成り立っています。そんな愛機を長く使うためにも釣行後にやっておいたほうがメンテナンスについて紹介していきたいと思います。

もくじ

①真水で海水を洗い流す

スピニングリールのメンテナンス方法

海で使用した時に最優先でやったほうが良い事が、真水を使ってリールに付着した海水を洗い流すということです。

付着した海水は結構厄介で、金属パーツをサビさせたり、コーティングを脆くして塗装を侵食したり、一番厄介なのはリール内に侵入して内部のパーツに影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ早めに洗い流すのをオススメします。

 

洗い流す際の注意点は4つ!

・使用する水は冷たい真水

・ドラグはガチガチに締める

・水洗い中ハンドルは回さない

・水はスプール側からだけかける

 

理由として、リール本体内やドラグ部分への水の侵入を防ぐ意味があります。

最近のリールは本体内への水の侵入を防ぐ構造になっている物が多くありますが、100%ではないので過信しないほうがいいと思います。

水をかける祭には写真のようにリールを立てて、上からだけ水をかけるようにして、決して後側からかけたり、水の中につけたりはしないようにしてください。

 

中にはバケツなどに水を張って、その中にリールを入れて洗う方もいます。最近のリールであれば多少は大丈夫だとは思いますが、メーカーは推奨してはいませんので、あまりおすすめはいたしません。

 

 

では水が内部に入るとどうなるのか・・・
水が内部に侵入してオイルやグリスと混ざると固着や乳化などの変化が起こり、結果的にオイルやグリスの役目を果たさなくなってしまいます。

こうなると、メーカーにオーバーホールに出すか、もしくは自分で分解して再度グリスやオイルを塗布するかのどちらかを選ぶしかなくなりますので、注意してください。

 

船宿などを利用すると下船後に水道を使わせてくれる船宿もありますので、一度相談相談してみるといいと思います。

最悪その場で洗い流せなかったとしても、帰宅してからなるべく早めに真水で表面についた海水を洗い流せば大丈夫です。
洗い流す際は必ず常温か冷水で洗い流してください。温水を使うとグリスが溶けて流れ出す場合があります。

 

 

スピニングリールのメンテナンス方法

 

水洗い後はタオルなどでしっかりと水滴をとり、風通しのいい日の当たらないところで陰干しして上げてください。

 

 

スピニングリールのメンテナンス方法

 

以外に忘れがちなのがスプールのドラグ内部。
ドラグをがっちり締めていても内部に水が侵入している場合があるので、ドラグノブを外して中もしっかり確認しておいてください。

洗い流す際の注意点!
1.使用するのは常温か冷水の真水。お湯NG!
2.ドラグはガチガチに締める!
3.水洗い中はハンドルを回さい!
4.水はスプールのドラグノブ側から!

②クリーニング

スピニングリールのメンテナンス方法

真水で表面の海水を洗い流した後は、リール全体をクリーニングして汚れを落としていきましょう。

 

真水で洗った際にある程度の汚れは落ちていると思いますので、あとは目につく汚れや、ドラグノブから見て裏側になる部分。狭い隙間などを掃除してあげれば大丈夫です。

 

クリーニングの際には以下のような道具を使用しています。

 

 

スピニングリールのメンテナンス方法

・めんぼう

綿棒は布などでは届かない狭い部分にも届くので必需品です。
自分はサイズを2種類用意していますが、どちらもなるべくは芯(棒)の部分が硬いものを選んで購入するようにしています。

 

 

 

スピニングリールのメンテナンス方法

・爪楊枝

綿棒では届かない様な部分や溝の掃除に便利です。
写真のように先端にティッシュを巻き付けて使用することで綿棒の様な使いかもできます。

 

 

・ティッシュペーパー

言わずもがなあるとなにかと便利です。
ティッシュだと繊維くずがでるので、気になる方はキムワイパーがおすすめです。

 

 

・無水エタノール

表面をクリーニングする際におすすめです。
水だと乾くのに時間がかかりますが、無水エタノールは揮発性が高いので、すぐに乾いてくれます。
また、洗浄能力も結構あり、水では落ちない汚れも落としてくれます。

掃除用洗剤もありますが、洗剤の場合には拭き取る必要があるため、無水エタノールの方をおすすめします。

 

 

・歯ブラシ

汚れが酷いときや凹凸のある部分を掃除するのにあると便利です。

 

③必要な箇所に注油

スピニングリールのメンテナンス方法

クリーニングが完了したら最後は注油して終了です。
スピニングリールもいろいろなリールがありますが、どのリールでも注油するべき場所はこれから紹介する4か所になります。

 

注油するポイントを解説する前に、使用するオイルについてですが、今回はシマノ製の『リールオイルスプレー』を使用して説明をしています。

リール用のオイルはいろいろなメーカーから発売されていて、金額も様々ですが、入手し易い点を考えると、シマノやダイワの純正オイルが一番無難なオイルかと思います。
※使用するオイルは必ずリール用の物を使用してください。専用で無い物を使用すると樹脂パーツなどに侵食して破損原因になります。

 

 

スピニングリールのメンテナンス方法

 

オイルを注油する際、スポイトタイプの物であれば必要な量を適所に注油できますが、シマノやダイワの純正オイルはスプレータイプになりますので、そのまま使用すると周囲に飛び散ってしまって結構大変なことになります。

そこでおすすめの方法としては、直接吹き付けるのではなく、テッシュなどに向けて一瞬だけ吹き出して少し待つ事でノズル内のオイルを先端に貯めて、この溜まったオイルを注油したい場所に垂らしてあげると周りも汚れず、確実に注油することが可能です。

注油ポイント① ドライブシャフト

スピニングリールのメンテナンス方法

 

ドライブシャフトは上部のドラグノブを緩めてスプールを外す事で出てきます。このシャフト部分が前後に動くことでスプールも連動して動き、ラインを均一に巻き取ることができます。

オイルを垂らすと勝手に拡がっていきますので、1~2滴程度垂らして、後はハンドルを回してドライブシャフトを前後させて上げるだけで大丈夫です。

 

 

注油ポイント② ドライブギアを支えるベアリング

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ハンドルやハンドルキャップを外すと出てくるのがドライブギアを支えているベアリングになります。

この部分にも1~2滴程度垂らしてあげるだけで大丈夫です。
ベアリングは左右両サイドにあるので、反対側も同様に注油してあげてください。


ドライブギアを支えるベアリングについては、人によってはオイルではなくて、グリスを入れる方もいらっしゃいます。
グリスの方が海水の侵入を防ぎ易いのでおすすめの方法の一つではありますが、ベアリング内にグリスを入れるためにはスプレーで吹き付ければいい訳ではなく、一度分解する必要があるため、慣れない人にはあまりおすすめはできません。

 

 

注油ポイント③ ラインローラー

スピニングリールのメンテナンス方法

 

ラインを巻き取る際に必ずラインの触れる部分がラインローラーです。 魚とのやり取りの際に負荷がかかる部分なので、このラインローラーがちゃんと動作しないとラインが切れてしまう場合もあるので、かなり重要な部分になります。

ラインローラーの上下部分に1~2滴づつ染み込ませて上げ、その後、綿棒や爪楊枝でローラー部分を回してなじませる感じで大丈夫です。

ラインローラーがスムーズに動かない場合には一度分解してパーツ単位で洗浄して上げたほうがいいかもしれません。

 

 

注油ポイント④ ハンドルノブのベアリング

スピニングリールのメンテナンス方法

ハンドルノブのキャップを外すとベアリング部分が見えてきますので、固定ネジの隙間から流し込ませる感じで1~2滴程度注油し、後はハンドルノブを回してなじませてあげれば大丈夫です。

リールによってはベアリングではなくて白い樹脂製のカラーが入っている場合もありますが同様に注油することで、多少は効果は望むことが可能です。

 

 

まとめ

今回はスピニングリールを海で使用した後のメンテナンスについて書いてみました。

 

淡水メインの方にはあまりピントこないかもしれませんが、海水は結構厄介なもので、メンテしないで置いておくと数日でサビてきたり、表面がベタついて来るなど結構短期間で症状が目に見えて出てきてしまいます。
そのため海での釣行後にはリールはもちろん、ロッドなど使用した道具類は全て真水で洗浄してあげるのが、道具を長く使う秘訣だったりします。
それこそチャック付きのバッカンなども洗わないとチャック部分が塩噛みしてしまって開けられなくなるので、バッカン類も洗う必要がありますね。

 

せっかく手に入れた道具ですので、日頃からメンテはしっかりとしてあげて長く使ってあげてください。